プレミアムフライデー: 24日開始 飲食などで消費喚起

プレミアムフライデーの主なサービス・イベント

 月末の金曜日の仕事を早く切り上げて消費を盛り上げようという官民一体のイベント「プレミアムフライデー」が24日に始まる。実施まで1週間を切り、商機とみた飲食業界などが相次いで新たな商品やサービスを打ち出している。ただ、仕事を早く終えて買い物などができるか疑問視する声も上がっており、消費拡大につながるかは見通せない。

 「ザ・プレミアム・モルツとプレミアムの名のつく商品を販売しているので、プレミアムフライデーを盛り上げたい」。サントリーホールディングス(HD)の幹部は意気込む。3月に商品をリニューアルするため、プレミアムフライデーをPRの好機とみて、24日からの8日間に全国1100店舗で生ビール1杯を無料提供するキャンぺーンを行う。

 プレミアムフライデーは「単なる安売りではなく、プレミアム(高級)の名の通り、ゆとりある週末に少しぜいたくな体験をしてもらって、消費を喚起したい」(経済界幹部)という狙い。月末の金曜になったのは「給料日直後の週末で、財布のひもが緩むことが期待できる」(小売業界関係者)ためだ。

 ◇着物教室で集客

 例えば、百貨店は、消費者が体験して楽しむ「コト消費」で集客を図る。高島屋新宿店(東京都渋谷区)は24日、女性向けに着物体験教室(5400円)などを開く。松坂屋上野店(同台東区)は「日ごろの疲れを取ってもらいたい」と店内に無料の足湯コーナーを設ける。

 「週末の休みが長くなり、遠出しやすくなる」と期待するのは旅行業界だ。JTBグループは金曜夕方に出発し、ホテルのチェックインや夕食を遅めにできるプランなどを発売。長野県軽井沢町で普段体験できないカーリングを楽しめる特別プランなども用意している。近畿日本ツーリストも金曜午後から日曜の3日間で香港やソウルを旅行するプランを販売している。

 社員の早期退社を促す企業も出てきている。住友商事は月末に限定せず、毎週金曜日を「プレミアムフライデーズ」とし有給休暇の取得や早めの退社を促す。大和ハウス工業も偶数月の最終金曜日の午後は休みにする。地方でも、岐阜県の飛騨信用組合は今年1月から毎週金曜は交代制で午後3時半に退社できるようにした。

 ◇「休みにくい」声も

 ただ、企業からは「取引先との兼ね合いもあり帰りにくい」「中小企業は大企業と違って、人手が足りず、休めない」などの声が出ている。社員にも「早く帰った分だけ、ほかの日の残業が増えるのでは」との心配がある。経団連の幹部は「イベントが定着するか様子見の会社が多い」として、早期退社は限定的とみる。

 第一生命経済研究所の永浜利広首席エコノミストは、プレミアムフライデーの経済効果を最大1日あたり1236億円と試算するが、その前提は中小企業を含めた全ての企業の社員が午後3時に退社できるという想定の場合だ。対象が大企業だけだと効果は135億円にとどまるという。永浜氏は「例えば、年3回は必ずプレミアムフライデーを利用するように決めるなど企業側の工夫が必要だ」と指摘する。【浜中慎哉】

 ◇ことば【プレミアムフライデー】

 月末の金曜日の午後3時をめどに仕事を終え、買い物や飲食、旅行などを楽しんでもらうイベント。米国で11月の感謝祭直後に行われている安売りセール「ブラックフライデー(黒字の金曜日)」を参考に経済産業省や経団連などが考案した。関係団体などで組織する推進協議会が統一ロゴマークを作製し、参加企業・団体は申請すれば使える(15日時点での申請は2342件)。旅行の増加による地方活性化や働き方改革につなげる狙いもある。

2017年02月17日 21時44分

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