金正男氏殺害: 金賢姫元死刑囚「工作員とは思えない」

金賢姫元死刑囚

 ◇毎日新聞の書面インタビューに応え 「請負殺人」の見方

 【クアラルンプール西脇真一】金正男氏がマレーシアで殺害された事件について、1987年の大韓航空機爆破事件の実行役、金賢姫元死刑囚(55)が毎日新聞の書面インタビューに応じた。金さんは自身の経験から、女2人がすぐに逮捕されたことについて「厳しい訓練を受けた工作員とはとても思えない」と「東南アジア女性を雇った請負殺人」との見方を示した。

 金さんは北朝鮮の情報機関「対外情報調査部」(当時)に所属し、工作員の訓練を受けた。

 ベトナム旅券を所持した女が現場の空港に戻って逮捕されたことについて「いぶかしく思った。(2人は)北朝鮮で厳しい精神や肉体の教育、訓練を受けたのではないようだ」と指摘した。また、2人が「いたずらだと思った」と供述していることについては「もしそうなら現場から離脱しなかったはずだ」と推測。女性を使ったのは「相手が警戒心を持ちにくいという心理を利用するため」で、自身も日本人女性に偽装したが「接触した人から疑いを持たれなかった」という。

 また、金さんは今回の事件が起きた13日という日付に着目。1997年2月15日、北朝鮮を脱出してソウル近郊に住んでいた故金正日(キム・ジョンイル)総書記のおい、李韓永(イ・ハンヨン)氏が銃撃され、後に死亡した。捜査当局は北朝鮮工作員による事件とみているが、未解決だ。金さんは「偶然かもしれないが」としつつ、両事件が16日の金総書記の誕生日「光明星節」の直前に起きたことを指摘し、北朝鮮との関連性を強調した。

2017年02月17日 20時20分

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