訃報: 船村徹さん84歳=作曲家、文化勲章受章

船村徹さん=藤井太郎撮影

 「王将」「みだれ髪」「矢切の渡し」などの国民的ヒット曲で知られる、戦後歌謡界を代表する作曲家で、文化勲章を受章した船村徹(ふなむら・とおる、本名・福田博郎=ふくだ・ひろお)さんが16日、心不全のため神奈川県藤沢市の病院で亡くなった。84歳だった。通夜は22日午後6時、葬儀は23日午前11時、東京都文京区大塚5の40の1の護国寺。喪主は長男蔦将包(つた・まさかね)さん。2016年5月初めに心不全で倒れ、手術後療養していた。

 栃木県船生村(現塩谷町)生まれ。クラシックの作曲家を志し東洋音楽学校(現東京音楽大)ピアノ科に入学したが、歌謡曲に転向。友人の作詞家、高野公男さんとのコンビで曲づくりに励み、1955年に高野さんとの作品「別れの一本杉」(春日八郎)、「ご機嫌さんよ達者かね」(三橋美智也)がヒットした。

 61年、ロカビリーやツイストなどが流行している中、日本らしさを前面に押し出した「王将」(村田英雄)が戦後初のミリオンセラーとなり、トップ作曲家の座を確実にした。他にも「東京だョおっ母さん」「哀愁波止場」「なみだ船」「風雪ながれ旅」「兄弟船」など歌謡曲・演歌史を代表する作品を生み続けた。83年には、細川たかしさんの「矢切の渡し」がミリオンセラーとなり、日本レコード大賞を受賞した。

 北島三郎さん、鳥羽一郎さんら多数の演歌歌手を育て世に出した。作曲家の蔦将包(つた・まさかね)さんは長男。また、刑務所の慰問など社会福祉活動にも尽力した。

 昨年、祝日「山の日」の誕生を記念し「山の日の歌」の歌詞を一般から募集し曲を制作した際、総合プロデューサーを務めた。

 日本音楽著作権協会名誉会長、日本作曲家協会最高顧問。横綱審議委員会の委員も務めた。95年紫綬褒章受章。08年文化功労者。

2017年02月17日 11時12分

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