船村徹さん死去: 昭和の哀歓奏で 悼む声相次ぐ

船村徹さん=藤井太郎撮影

 哀愁あふれるメロディーで、日本人の情緒に訴えた作曲家、船村徹さんが亡くなった。昭和を代表する歌い手たちに楽曲を提供し、ヒット曲を連発。演歌、歌謡曲の全盛時代を演出した船村さんの死を悼む声が相次いだ。

 船村さんは作曲家としては、山田耕筰以来2人目となる文化勲章の受章。受章者を皇居・宮殿に招いての懇談の場では、天皇陛下が「三笠宮が『王将』を歌われた」と思い出を語る場面もあった。先月18日の受章を祝う会では、ギターを手に、鳥羽一郎さんとともにステージに立ち、「男の友情」を披露。取材にもユーモアたっぷりな返答をするなど、元気な姿を見せていた。

 2015年には、船村さんの記念館が栃木県日光市にオープン。船村さんが市内の高校を卒業し、約30年前からこの地で作曲活動をしていることが縁で計画されたもので、船村さんは式典で「生きているうちに記念館を造ってもらうなんて、聞いたときは恥ずかしかった」と照れをみせていた。

 16年に始まった国民の祝日「山の日」の制定にも尽力。地元での制定を祝うイベントでは「これからも子々孫々に山と川を大事に伝承してもらいたい」と話していた。【最上聡】

 ◇親以上の人

 船村徹同門会会長で、歌手の鳥羽一郎さんの話 昨晩ご自宅へ伺いました。亡くなる前日の夜まで奥さんと話していたと聞き、まことに残念で仕方ありません。「鳥羽一郎」という人間を作ってくださった方で、作曲家という以前に、もう親以上と言ってもいい人。悲しくて仕方がありません。

 ◇船村徹さんの代表作

別れの一本杉春日八郎

あの娘が泣いてる波止場三橋美智也

東京だョおっ母さん島倉千代子

ダイナマイトが百五十屯小林旭

哀愁波止場美空ひばり

王将村田英雄

ひばりの佐渡情話美空ひばり

なみだ船北島三郎

夕笛舟木一夫

白馬のルンナ内藤洋子

宗谷岬ダ・カーポ、芹洋子

さだめ川ちあきなおみ、細川たかし

おんなの出船松原のぶえ

風雪ながれ旅北島三郎

酒場川ちあきなおみ

矢切の渡しちあきなおみ、細川たかし

兄弟船鳥羽一郎

女の港大月みやこ

港の潮暦石川さゆり

寒椿森昌子

みだれ髪美空ひばり

新宿挽歌藤圭子

紅とんぼちあきなおみ

心五木ひろし

傘ん中五木ひろし

のぞみ(希望)船村徹

2017年02月17日 13時07分

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